Vol.19:銀行がNGだったときの開業資金の借り入れ先

Vol.19:銀行がNGだったときの開業資金の借り入れ先

  • 激白!歯科医院の落とし穴

投稿日:2018/10/21

最終更新日:2019/11/11

Vol.19:銀行がNGだったときの開業資金の借り入れ先

銀行マン「申し訳ございません。今回は、お客様の希望額のご融資はできかねます」

ドクター「えっ……、ダメなんですか……」

銀行に融資申請が通らず、私は愕然としました。勤務医時代に頑張って貯めた2,000万円と銀行からの借り入れの1,000万円をあわせて3,000万円で開業しようとしていましたが、計画が狂いました。

1,000万円くらい貸してくれればいいのにとも思いましたが、銀行マンにそんな不満をぶつけても仕方がないので、銀行を出た足で、去年開業した大学の先輩に相談しに行きました。

Kドクター「いきなり来てしまってすみません……。実は銀行から借り入れを断られてどうしたものかと……」

先輩「ああ、別に気にするな! 今日は休診日だから、問題ない。で、お前さー、いくら借りようとしてたわけ?自己資金は?答えられる範囲で教えてくれよ」

Kドクター「自己資金は2,000万円あって、融資の希望額は1,000万円です」

先輩「お前、ちゃんと貯めてたんだな。俺より開業資金多いぞ(笑)銀行もよー、1,000万円くらい貸してくれればいいのになぁ。まあ俺は銀行から借りてないからよくわからんが、歯科の開業コンサルから聞いた話によると銀行が融資したくない三大業種に、歯科が入ってるらしいぞ」

Kドクター「そうなんですか……!なんだかショックですね……。ちなみに、先輩はどこで借り入れしたんですか?」

先輩日本政策金融公庫だよ。そこから俺は、保証協会を付けて1,000万円を借りた。公庫系は、民間じゃなくて政府が運営しているから銀行よりも借り入れしやすいらしい。興味があるなら俺から紹介しようか?」

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私にとって、願ったり叶ったりの展開でした。すぐさま先輩に担当の方を紹介してもらい、融資の相談をすることに。話を聞いてみると、公庫の場合は金利が変動しない固定金利で銀行よりも1%程度安くなることがわかりました。

そして、あらためて先輩に相談したのちに、公庫からスムーズに借り入れができました。

ちなみに先輩には、融資の用途を聞かれたときには「運営資金」は含まずにCTなどの「設備投資」と答えると良いと教わりました。開業から3ヶ月は診療報酬が出ないわけですから不安だと思いますが、融資先からすると運営資金は投資ではありません。利回りを考えたときに、返済が期待できる「設備投資」のほうが融資をしやすいのではないかという話です。

開業資金がネックで開業できていない先生は、公庫の利用も視野に入れて資金確保を考えてみてください。

(インタビューアー:石井)

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