Vol.35:開業コストはパートナー選びで決まる?
- 激白!歯科医院の落とし穴
投稿日:2018/10/21
最終更新日:2019/11/11
投稿日:2018/10/21
最終更新日:2019/11/11
「よしっ!俺もようやく開業できる……!」
勤務医として3医院を渡り歩き、5年。いろいろなコンセプトの院長の下で学び、自分のやりたいことも見えてきて、それを叶えるためのお金も貯まった。
まさに開業のタイミング!
勤務先の歯科関連業者に相談するとワンストップでやってくれるとのことで、他3社を含めて相見積もりで検討することにしました。とはいえ、一人では決められない重大な決断なので、1年前に開業した友人に相談してみました。
友人「で、Sは結局どこに依頼しようと思ってる?」
Sドクター「ん~、悩むけど、付き合いが長い業者が提案してくれた新規開業パックにしようと思っているよ」
友人「俺も実はお前と同じことで迷ってたんだよ。パックだと医院の設計と施工をまとめて依頼できるから業者も一本化できて楽になるからさ。ただ、実はそれって設計会社からすると設計と施工が分離していないのって珍しいらしいんだ」
Sドクター「珍しいって、どういうこと?」
友人「一般的には設計・分離方式といって、別の業者に分けて建物をつくることが多いらしい。設計会社に要望を伝えて複数の施工会社から業者を選定して、工事中には現場管理をしてもらいながら施工を進めるのが常識らしい」
Sドクター「業者を分けるとコストはあがるんじゃないの?」
友人「確かにコストが下がるとはかぎらない。ただ、コストパフォーマンスで考えたほうがいい。安くてイメージと違う医院とそれなりのコストをかけてイメージ通りの医院を作るのだったらどっちがいい? 答えは決まってるだろ。設計・分離だとイメージを伝えた設計会社が最後まで責任持って入ってくれるからイメージどおりの医院が作りやすいらしいんだよ」
Sドクター「なるほど、、目先のコストだけで考えてはダメだね」
友人「お前はこだわりが強いタイプだから、業者もイメージくみとるのに苦労しそうだし。後悔したくないなら、設計・分離がいいんじゃないかな」
自分をよく知る友人だけあって、的確なアドバイスをもらえました。確かに、あとになって文句を言う自分が想像できました。結局、友人の話を素直に受け入れて設計会社を紹介してもらい、 建築素材の一つひとつまで一緒に検討しながら決めていき、約半年後に開業をしました。
デザイン重視ならココ、造り付け家具を作るならココなど、想いをくみとって色々提案してくれる施工会社を紹介してくれ、イメージどおりの歯科医院ができて満足しています。また、歯科関連業者の見積もりより施工費を抑えられて驚きました。何でも任せれる業者は安心ですが、こだわりが強いタイプの人は付き合いだけで決めず設計・分離で医院をつくっていくほうがいいかもしれません。
一度作ってしまったら簡単にリニューアルはできませんから、パートナー選びは慎重にいきたいものですね。