Vol.58:競合がいないのに集患できないのはなぜ?
- 激白!歯科医院の落とし穴
投稿日:2018/10/21
最終更新日:2019/11/11
投稿日:2018/10/21
最終更新日:2019/11/11
新規開業して半年のYドクターの医院の特徴は、予防歯科がメイン診療であること。
開業前に勤めていた医院の考え方に共感し、これが独立したいと思うきっかけでもありました。ところが、思ったほど集患できていないのが現在の悩みです。
周りには以前から数軒の歯科医院がありましたが、予防歯科を打ち出しているのはYドクターの医院だけ。技術にも設備にも自信があったので、何が原因なのかわかりません。
そこで、開業をするときにも相談した先輩ドクターに勉強会で会えたので、話してみると……。
Yドクター「開業して半年も経つのに、一向に患者さんが増えなくて。レセプトは150枚/6ヵ月って、とっても少ないですよね」
先輩ドクター「確かにちょっと少ないね。治療はやってないの?」
Yドクター「今は、なるべくやらない方向なんですが。本当に厳しくなったらシフトチェンジしなくちゃいけませんね」
先輩ドクター「もともとは、前の医院が予防歯科を重視する院長先生だったんだよね」
Yドクター「そうなんです。周りにここまで予防に注力している医院はないし、一生懸命腕も磨いてきたから、自信はあるんですけど、やっぱりまだまだ日本では予防意識が浸透してないんですね……」
先輩ドクター「そういえば、僕の友達にも予防をメイン=トラブル治療はしないっていうドクターがいるんだけど、ご近所の噂で『治療できない先生なんじゃないかしら』って思われちゃったと言ってるやつがいたな」
Yドクター「それは、残念ですね」
先輩ドクター「腕に自信があるのなら、もっと認知してもらうことが先決だね。開業したての頃は立地を知ってもらうことが何よりも大切だから」
Yドクター「……そうですね。内覧会はやったんですけど、思うように集まらなかったのは、やっぱり広告費をかなり抑えてしまったからかな」
先輩ドクター「その自覚があるなら今からでも十分間に合うよ。君の医院は僕の医院と同じで住宅街にあるから、チラシのポスティングとかごあいさつなんていうアナログな方法がいいかもしれないよ。」
Yドクター「やっぱり地域密着を考えたら、やらなくちゃいけなかったですね」
先輩ドクター「まずは、医院の場所や診療内容なんかの情報を正しく知ってもらうってことが最優先。ブログとかSNSを使って自ら情報を発信しないと。それからフリーペーパーや地域の情報発信サイトなんかに取材してもらうのもおすすめだよ。無料の媒体を上手に利用するんだ。お金をかけなくたってできることはたくさんあるよ」
Yドクター「なるほど! 予防歯科について取材してもらえれば、もっと、認知度やブランディングが上がりますね」
先輩ドクター「それからうちは、ホームページに予防とはどういうことかっていう、コンセプト動画や施術動画なんかも載せたら、患者さんがわかりやすいって言ってくれたんだ」
Yドクター「動画ですか?」
先輩ドクター「動画は、ヴィジュアルで簡単に伝わりやすいからね。お母さんや子どもさんにのウケは抜群なんだ。だた、動画の導入はちょっと費用がかかるから、タイミングを見極めなくちゃね」
Yドクター「早速できそうなことを調べてみます。ありがとうございました!」
Yドクターは早速、地元のフリーペーパーについて情報収集し、編集部に医院のコンセプトを話したところ、共感を得て取材してもらえることになりました。また、ホームページを制作してくれた会社に問い合わせ、TOPページの目立つ所に動画コンテンツも導入。
もともと「予防歯科の大切さ」については熱い想いがあったので、スムーズに進みました。
今も、予防意識の向上や医院の認知度アップのためにできることを、コツコツと積み重ねているそうです。