歯科医院における院長のリーダーとしての在り方

すべては患者にとって最良の環境を提供するために 歯科医院における院長のリーダーとしての在り方

  • 経営改善

投稿日:2020/03/03

最終更新日:2020/04/24

歯科医院における院長のリーダーとしての在り方

歯科医院における院長のリーダーとしての在り方

目次

よくある院内コミュニケーションの課題

前回のブログ「集患できる歯科医院の共通点は「清潔感!?」意外に重要な院内清掃」の中でも多々触れていましたが、スタッフとのコミュニケーションや育成に関して頭を抱える歯科医院は多いのではないでしょうか?

  • ・指示待ちが多く、スタッフの自発的な行動が見られない
  • ・ミスに対し責任を感じているように見られない
  • ・注意すると反発もしくは沈黙することが多い
  • ・仕事に対してやる気や意欲が見られない
  • ・指示通りに動くことができない

それらはなぜか?
それは間違ったリーダーシップを発揮している可能性があります。

本記事では、今の時代に合った「歯科医院における院長のリーダーとしての在り方」についてお話してみたいと思います。

時代とともに求められるリーダシップが変化している

「俺がボスなのだから、俺の言うことに従ってさえいればいいんだ!」というリーダーシップをとっているが、医院経営がうまくいってない・・・という歯科医院さん、まわりにいらっしゃいませんか?
思想は人それぞれであり、どれも間違っているわけではありませんが、発想を変えることで新しい視点を見つけられることもあります。思い当たることがあるという方がいらっしゃれば、参考までにご覧ください。

Position powerだけではダメ。Personal powerを使いこなす

世の中自体が成熟しており、発達した情報網によって何事もスピーディーにやり取りがなされるようになったため、個人的価値観や働き方など多種多様にわたるようになりました。そのような世の中で「黙って俺についてこい!」等といったリーダーシップをとられてきた院長から、スタッフの人材離れのお悩みを聞くことがあります。
そうならないように管理職の立場にある人間が使い分けるべく二つのパワーをご紹介します。

Position power「地位勢力」

これは立場により与えられた力ですね。その立場だからこそ、ほかのスタッフたちは従っているということを忘れないようにしましょう。その組織の中においてその職位や地位が失われたとき、どうなるでしょうか。「若い時は院長という立場に胡坐をかいてたくさん失敗してきた・・・」という医院さんのお話を聞いたことがあります。

Personal power「個の力」

もうお分かりのとおり、立場に関係なくあなたの人としての力ということですね。スタッフとちゃんとしたコミュニケーションが取れており、自主性を尊重したり、お互いのやっていきたい理想を共有できていたりすることで、「この人は私のことを大切に考え期待もかけてくれている。きっと成長できて、様々な能力が発揮できるようになるだろう。」と意欲的に取り組む姿勢を作り出し、自発的な行動のスタッフを増やす力になりますね。

Servant leadershipという考え方

サーバントリーダーシップは、ロバート・グリーンリーフ(1904~1990)が1970年に提唱した「リーダーである人は、まず相手に奉仕し、その後相手を導くものである」というリーダーシップ哲学です。
参照元:NPO法人 日本サーバント・リーダーシップ協会

長きにわたり日本のメインストリームは‘支配型リーダー’と一般的に呼ばれるものでした。それらは自分の利益を優先させ、自分の力だけを頼りに、部下には何も考えさせずに機械のように仕事をやらせてきました。いわゆる、トップダウン型や命令型ですね。
しかし、そんな時代遅れのリーダシップを発揮していくと、ますますスタッフはいなくなっていく一方です。そこで、日本ではあまり知名度が高くはないですが、ここ数年で聞く機会がぐっと増えてきました。おそらく働き方改革の一環で少しずつ浸透してきているのではないでしょうか。資生堂なんかは古くから逆ピラミッドの考えを提唱しお客様を一番に考え、サーバントリーダーシップの考え方を導入していたみたいです。ではその‘サーバントリーダーシップ’とは…

奉仕をするリーダー!?!?

serventという単語には「奉仕者、使用人、しもべ」等という意味があります。
組織の力を最大限に発揮させるためには、スタッフの自主性を尊重し、信頼関係を向上させ、スタッフ全員が前向きに能動的に働くことのできる環境を作っていく必要があるということです。すなわち、主役はスタッフで、彼らが利益を得られるようにサポート=奉仕してあげるという立ち位置を取るということが‘サーバントリーダーシップ’というわけです。

NPO法人 日本サーバント・リーダーシップ協会によると、サーバントリーダーには10の特性があるとのことで、さっそくそれらを見ていきましょう。

◎傾聴 (Listening)
ちゃんと普段からスタッフの声に耳を傾けられていますでしょうか?
スタッフがどんなことを望んでいるのか、どんなことに悩んでいるのか、彼らの気持ちや意見を正確に把握することで、活かすために何をしてあげられるか、というを考えていきましょう。

◎共感 (Empathy)
スタッフの立場に立って、彼らの気持ちや意見を理解出来ていますか?
人間は自分に共感をしてくれたり、自分の気持ちを理解を示す相手に対して好感をもちますし、その相手が上司やリーダーであれば更に信頼感に繋がっていきます。

◎癒し (Healing)
誰もが仕事をする中で落ち込んだり、プライベートの事情を抱えた状態で仕事をすることはあります。何かの理由で個々人の力が発揮できないとき、その理由を少しでも減らし、組織としてフォローできる環境を用意することも重要なリーダーの役割ですし、それがスタッフの本来の力を発揮させる大きな支えとなるでしょう。

◎気づき (Awareness)
少しの変化や、抱える問題点の本質の部分などに気付いてあげることができているでしょうか?
客観的にしっかり観察することで、様々な気づきが生まれ、これはスタッフに対してだけでなく患者に対しての姿勢でも非常に重要だと考えられます。

◎説得 (Persuasion)
先に述べた‘支配型リーダー’の下で働くスタッフによくあるのが、立場上しょうがないから言われたことに従ってやっているんだ、ということですがこれでは相手の心までしっかりと納得や同意を得たとは言えません。しっかりとコミュニケーションを重ね、仕事を進められる環境を整えていきましょう。

◎概念化 (Conceptualization)
医院のビジョンや進むべき方向はちゃんと働くスタッフにいきわたっていますでしょうか?
人は十人十色、千差万別。正論だけを並べたところで、きっとなにも響かず自主的な行動を促すには程遠いでしょう。モチベーションにかかわる部分なので、一点突破ではなくいろんな角度から伝えていくことが大切ですね。

◎先見力、予見力 (Foresight)
概念化の部分に近いものではありますが、地域や市場においてどういった立ち位置にあり、何をどのように求められているからこういった姿勢で未来を切り開いていく必要があると、共有する必要が大いにあります。

◎執事役 (Stewardship)
いかにスタッフの成長をサポートできるか、そしてその成長を共に分かち合い喜ぶことができるか、この部分が大きくスタッフの自主性を育てるカギになるということを忘れないでください。

◎人々の成長に関わる (Commitment to the Growth of people)
スタッフはみんなダイヤモンドの原石であるということを忘れてはいませんか?ただの石ころをそのまま使っても何も起きませんよね?それぞれの潜在的な力や強みを日々のコミュニケーションを通じてしっかり理解し、ともに磨いてみましょう。

◎コミュニティづくり (Building community)
最後は、自主性や個々の個性が発揮でき始めたときに、それぞれがそれぞれをフォローし、相乗効果でさらに良い集団へと成長できる風通しの良い職場環境が整っていないければなりません。

すべては患者にとって最良の環境を提供するために

‘支配型リーダーシップ’の場合、スタッフは「とにかくリーダーの命令にさえ従っていればいい」という考えを持つようになり、医院としての利益はほとんど考えず、リーダーの機嫌を取ることで一生懸命になり、肝心の患者の存在など考える余地もなくなってしまいます。‘サーバントリーダーシップ’で全員が同じ方向を向き、それぞれの個性を発揮しながら働ける環境が整えば、自然と考え始めるのが「患者のためにもっとよくするにはそうすればよいか」だけになっていくのではないでしょうか。

採用問題に大きな課題をお持ちなのであれば、まずは院内、すなわちリーダーであるあなたの態度一つで変えられること多くあると考えます。

それでは、今回はこの辺りで、失礼いたします。

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書いた人

落合 勇太 (webコンサルタント)

次世代のエース。得意領域は歯科医院×ブランド提案。
趣味は御朱印集めとダイビング、年間70本以上の映画鑑賞。

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