歯科タウン倶楽部通信

フランチャイズは「加盟後」が肝心!

「あなたの医院では加盟できませんね……」

私は、某フランチャイズの加盟店から、条件に満たないという理由で加盟を断られてしまった。

加盟を断られた理由は患者が少ないことだという。当時の1日あたりの来院数は15人前後だったが、加盟を断られたことを機に経営の見直しを図ろうと決意。

数日間はショックを引きずっていたが、一週間ぐらいしていつまでも落ち込んでいても仕方ないと割り切ることにした。患者さんに満足のいく診療を行うためにチェアタイムを延長すると、
1日あたりの患者来院数は平均で20人以上にあがり、フランチャイズにも加盟できた!

以前から扱いたいと思っていたホワイトニングを扱えるようになり、それをすすめる際のマニュアルや待合室に置くリーフレットも受け取った。

新しいホワイトニングということもあり、1ヶ月くらいは既存の患者さんを中心に1日1、2件以上は希望があったのだ。しかし、半年後……まったくと言っていいほどその審美メニューを希望する患者さんがいなくなってしまい、1日あたりの患者数も半年前程度に落ち込んだ。

思い返せば、ちょうどそうなる前のタイミングで衛生士が一人辞めたのも大きかったのかもしれない。そこで私は辞めた理由をどうにか知りたいと思い、彼女と仲が良かった同僚の衛生士に話を聞いてみることにした。

院長「Sさんがなぜ辞めたのかまったくわからないんですけど、Tさん何か知ってますか?」

Tさん「Sさんから辞めた理由は聞いていらっしゃらないんですか?Sさんはホワイトニングのマニュアルに書いてあったすすめ方が嫌で辞めたみたいですよ。患者さん一人ひとり違ったすすめ方が良いって、いつも言ってましたから

院長「え……?でもあの通りやったほうが効率的なはずでは?もしかしてTさんも同じように思っていたんですか?」

Tさん「はい……。実は私もマニュアルどおりの対応は嫌でした。だから私は自分なりのやり方を考えて対応してたんです。でもSさんは真面目なとこあるから、窮屈に感じていたのかも。書いてある通りにやってもうまくいかないって嘆いてましたから

院長「なるほど。だったらそう言ってくれれば良かったのに……でも私もフォローが足りなかったようですね。反省しないといけませんね。話してくれてありがとう」

Tさん「いえ、こちらこそありがとうございます。私はやっぱりマニュアルはあくまでマニュアルと考えて応用を効かせた柔軟な対応が大事だと思います。新しい審美メニューは良いものですが、やはりそれをすすめるのは人ですからね

院長「確かにその通りですね。商品が良くても売り方が悪ければ、売れないというわけか。でも衛生士も募集かけても、いい人見つからないしな……」

Tさん「私の専門学校時代の友達がちょうど同じ商品を扱っているので今度会ってみます?彼女ちょうど別の医院に移りたいって言っていたので、うちに移ってくれるかもしれませんよ」

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私はTさんからの思いがけない提案に対して、首を縦に振るしかなかった。実際に会ってみると売り方を確立していたので即戦力として医院に引き抜くことにした。

そこからは彼女の臨機応変なノウハウが他のスタッフにも落とし込まれ、新しい審美メニューは軌道に乗った。今では、患者さんからの審美メニューの紹介も多く1日あたり20人の患者さんが来院してくれている。

●Kクリニック院長から一言
フランチャイズのマニュアルはあくまで参考程度にし、自分なりの売り方を考えましょう。
フランチャイズに加盟したからといって、利益が高まるわけではなく、加盟後に創意工夫をすることが大切なんだと思いますよ。

(インタビューアー:石井)