歯科タウン倶楽部通信

開業に向かないドクターの生き残り方

「開業医ってうまくいかないな……。こんなはずじゃなかったのに……」

開業して約2年が経ち、同期からは集患できてると誉められているが自分としてはまったく納得していませんでした。勤務医時代は院長の方針にあわせてきたので、自分が医院を持ったら思い通りにできると信じていたのに……。
いざ自分がトップになってみると、スタッフが言うことを聞かない……。

スタディグループや勉強会に出て新しい知識や技術を学んでもスタッフにうまく落とし込めないせいか、活かせない。一生懸命やってもスタッフにしっかり伝わらないので、移転してスタッフを新しくしてやり直そうと考えていました。

ちょうどそんなときに、スタディグループの主催会社に相談し、30年以上経営されているドクターと飲みに行くことになったのです。

「集患はできているんですけど、スタッフが言うこと聞かなくて移転しようかと……。どう思いますか?」

 

S先生「君がどう経営しているか知らないけど、きっと今できていないことがあるのだと思います。集患で困っていないなら患者さんは手放さないほうが賢明です。移転してイチから集患すると時間もかかるから、考え直したほうがいいですよ」

「なるほど。確かに息子も生まれたばかりですし、安定した収入は確保したいですね。でも私は経営が下手ですし、診療がつまらないんですよね……

S先生「そうですか……。だったら、うちで勤務医として働きませんか? 経営は私に任せてもらいますが、治療面は君に任せますから。それならお互いの良い部分を活かせるでしょう。私もちょうど良い勤務医を探していたんです」

「……ええ? ちょっと、考えさせてください」

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その先生のことを知るために、何度か飲みに行ったり医院を見学したりして、考え方や経営の仕方などを確認しました。自分の方針とはかけ離れており、経営の大変さを痛感するとともに先生のもとで勤務医として働きたいと思いました。

S先生は私の希望を快諾してくれ、今では共同経営という形で働いています。

苦手な教育から手を引いたことによってストレスがなくなり、スタッフさんの意識が高いので自分のやりたかった診療に専念できるようになりました。

開業だけがゴールではないんですね。もし、開業して経営がうまくいっていない先生や開業に自信がない先生は私のような働き方を考えてみてはどうでしょう。

(インタビューアー:石井)