歯科タウン倶楽部通信

甘い蜜を吸えるとは限らない? 承継のリアル

「親父、あとは俺に任せてくれ」

当時勤務医として働いていたが、親父から医院を継がないか?とすすめられ、特に断る理由は見つかりませんでした。

これは、おいしい。

イチから開業するといろんな面で大変だが、継承すれば不動産も引き継げるから月々の家賃はかからないし、スタッフもそのまま。患者様も多いとは言えないが、いる。はじめは俺も親父も順調にいくと信じてやまなかったのだが……、半年くらいしたときに医院の課題に直面したのです。

引き継いだ患者の大半は高齢者で、治療費を出すことに前向きではないという状況でした。自費治療をすすめても、やりたくないと断られる……。もうすでにお金をかけてきたので、これ以上治療費をかけたくないという……、まあ気持ちはわかるが歯医者としては商売あがったりです。

そんなときに、大学時代に慕っていた先輩が以前、医院を継承したという話を思い出し、相談をしてみることにしました。

「先輩がお父さんの医院を引き継がれたときって最初からうまくいったんですか?ボクは全然で……」

先輩「実はそれなりに苦労したんだ。はじめから患者さんがいることって、メリットでもありデメリットでもあるんだよ

「どういうことですか?」

先輩ブランドができあがっているせいで、新患に来てもらいにくいんだよ。ここはずっと前から歯科医院だったからな。コンビニだった場所に歯医者ができるなら、新しいイメージを持ってもらいやすいけどな」

「なるほど。。でも先輩は今うまくいってるんですよね? どうやって持ち直したんですか?」

先輩「うちの医院のまわりに新規参入してきた医院はマーケティングして結構金かけてたみたいだから、それに対抗するためにうちも4,000万円かけてリノベーションしたよ。
安くやろうと思ったけど継承しないでイチから開業するのと結局かけた費用は同じくらいなったけどな」

「ボクはキレイになった医院しか知らなかったので、ぜんぜん知りませんでした……。お金かけてたんですね……」

先輩「外観や内装もこだわってな。大きめの窓をつけて光がたっぷり入るようにして病院のような雰囲気をとりはらったからな。そのへんが患者さんにウケたんだと思う。お前、自分で開業してないんだから貯金あるだろ? 思い切って医院をリニューアルしたらどうだ?」

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先輩の助言を受けて、私は医院の大改装を決意しました。

医院の外観や内装をリフォームし、作ってそのまま放置していたホームページも大幅にリニューアルしたのです。

高級感あふれる院内設計にし、外の看板やホームページでは治療の質を訴求するなど自費の新患を獲得するためのアイデアを実行しました。すると、改装から1ヶ月、2ヶ月と日が進むにつれ、どんどん新しい患者さんが来るようになったのです。

改装から約2年が経つ今では毎日30人の患者さんが来院するようになりました。患者の若返りにも成功したので、長い目で見ても安泰だと思っています。

承継はラクだなんて今はまったく思いません。私と同じように親の医院を承継する場合、これまでの医院のイメージをどう変えていくかをじっくり考えられることをおすすめします。

(インタビューアー:石井)

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