歯科タウン倶楽部通信

田舎だからホームページはいらないという誤解

「ウチはなんでこんな患者さんしか来ないんだろう……」

地域に貢献したいという思いから、生まれ故郷で医院を開業。農家が多いという地域柄もあり若者が少なく、来院するのはご高齢の方ばかり

開業当初は高齢化社会だから仕方ないと思い、割り切って診療をしていたものの保険の患者が多く自費治療がまったくとれないという状況になっていた。

最新設備も導入し、治療にも自信があるのだが自費治療を提案しても治療費がネックとなり断られるので「良い治療を提供する」という歯科医師としての想いが貫けない

開業から2年間くすぶり続け、いつのまにかネガティブ思考になり地元を捨てて移転しようかと考えていた

ちょうどそんなときに、大学の同級生から連絡があり、同窓会で友人に悩みを打ち明けると……

友人「なるほど、欲しい患者が来ないから移転を考えているのか。でも、うちも地元は田舎だけど、うまくいってるぞ」

Oドクター「本当か? うちの医院と何が違うんだろう……。何か特別な努力をしているのか?」

友人「いや、お前と違うのはホームページを作ったことくらいだろ。というか改めて聞くけど、なんで作らなかったの?」

Oドクター「いや、農家ばっかりで老人が多いからさ、ホームページ作っても見ないと思ってさ。設備に投資したかったし資金に余裕もなかったから」

友人「その考えは間違っているかもな。今は年配の人でもネットを使う時代だし。それにお前が欲しい若い患者ってネット世代だろ。たとえば歯医者を紹介されて通院を検討するとき、大半の人はホームページを調べるよな。そのときにホームページがなかったら、あきらめて別の歯医者を探すんじゃないか」

Oドクター「……確かに。それは十分にあり得る話だな」

友人「どこへ行くときもホームページをチェックする時代だから、ホームページがないと同じ土俵に立てない。場所も院内の様子もドクターもわからなかったらそれだけで選択肢から外れてしまうんじゃないか?」

Oドクター「でも、百歩譲ってホームページ作ったとても自分の写真を載せて紹介するのはちょっとなぁ……」

友人「いやいやいや、結局は見られるだろ? まず来てもらうために、オープンにしたほうがいいって。情報がないと見込み患者は不安になるんだよ

Oドクター「そうかもな……ちょっと考え直してみるわ」

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結局、後日になって友人からホームページ業者を紹介してもらい、スタッフ全員の顔を出して公式サイトを作ることに。

そしてホームページができてから2ヶ月くらい経つ今は、若い患者さんが増えてきている。

事前にホームページ見てくれた患者さんだと話がスムーズで、保険外の治療を勧めやすくなり、自費率も3割程度あがった。1日15人程度だった患者来院数も25人に増えた。患者さんから先生の笑顔の写真が良かったと言われることもあり、恥ずかしがらずに顔を出して正解だったと感じた。

また、以前はスタッフを募集しても応募が少なかったがホームページを見て応募してくれる若い人が増えた。コンセプトに共感してくれるスタッフが集まり、院内の雰囲気も明るくなり環境が良くなってきた気がする。

田舎だからホームページはいらないというのは間違いで、田舎だからこそホームページは必要だったのかもしれない

(インタビューアー:石井)

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