歯科タウン倶楽部通信

歯科コンサルタントのイイナリにならないために

「そろそろ僕も開業したいな……」

勤務医として働いて7年。とくに確固たる診療コンセプトやヴィジョンもなかったけれど、ここ数年、ずっと独立したいと考えていたUドクター。最近、次々と開業していく同期と自分を比べてみたり、周りからのすすめもあったりして、やっと重い腰を上げることに。

しかし、何から始めたらいいのかわからない。そこで、Uドクターは友人から聞いたことがある歯科医院開業のプロ、歯科コンサルタントにすべてを任せよう!と思いつきました。

「歯科コンサルタント」とは、ドクターに代わって、

 
  • 資金繰りのプラン提案
  •  
  • 立地や物件の選定
  •  
  • ユニットや治療器具などのディーラーの紹介
  •  
  • 工務店との折衝

などなど、開業に関することから医院経営のバックアップまで全面的にサポートしてくれる人とのこと。

そんなとき偶然、3年前に開業した同じ大学の先輩と呑むことに。開業時の失敗談やアドバイスを聞くことができましたが……。

先輩「実は、僕も最初は何をしたらいいのかわからなくて、たまたま見つけた歯科コンサルタントに全部お願いしたんだよ。そしたらそれがちょっと悪質でね……」

Uドクター「えっ!? どんなコンサルタントだったんですか?」

先輩「僕はとくに自分の医院の診療コンセプトやヴィジョンは考えていなかったんだ。だからそんなことから代わって考えてくれるっていう歯科コンサルタントを見つけて、お願いしたんだ」

Uドクター「それはラクチンだし、いいことじゃないですか!」

先輩「いや、それがよくなかったんだよ。最初は施工も含めて設備、備品まで、一括セットなら安くできるって言われて『これはいい!』って飛びついたんだけど、いざ入れてみたら本来の僕の診療には必要ないものまでも全部ひっくるめて購入させられちゃってたんだよね。実は、いまだに全く使わないでホコリをかぶっている設備があるんだよ」

Uドクター「えっ! たとえばどんなものですか?」

先輩「一番大きかったのは歯科用CTかな。はじめは、一般歯科で患者さんを獲得できればよかったんだけど……。口腔外科やインプラント治療、審美歯科は、ちゃんと経営が波に乗ってからでもいいかなって。そもそもその治療の名医ならともかく、新規開業の歯科医院で、インプラント治療を受けたい患者さんがいるかどうかも怪しいものだし。だから、開業当初は歯科用CTなんて必要なかったんだよ」

Uドクター「もったいない!そういえば、友人のドクターもCTを導入するのには、かなり慎重になっていましたね。コンサルタントと経営状態を相談しながら購入したって言ってました……」

先輩「僕もそうするべきだったよ。僕が依頼したコンサルタントは、最初からセットで何でもかんでも買わせようとしたんだ」

Uドクターたくさん提案してくれたり、安さを売りにするコンサルタントが必ずしもいいとは限りませんね。どうしたら、コンサルタントといいつきあいができるんでしょうか?」

先輩「最終的にはフィーリングだけど、まずはちゃんと調べたほうがいい。即決は禁物だよ。口コミや紹介もどんどん利用すべきだね。そのうえで一番大事なのは、やっぱり最初にヴィジョンを固めること。自分の今の力量と将来どんな治療をしたいのか、ってことは最低限決めておいて、それをはっきりとコンサルタントに伝えないとダメ。人と人とのつきあいだから、こっちが適当だとコンサルタントにも見抜かれてそれ相応の対応しかしてくれないからね」

Uドクター「そうですね……。自分の医院のことだから、診療コンセプトについてもきちんと考えなくちゃ。面倒くさいっていう考え方は捨てます……」

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早速、Uドクターは先輩のアドバイス通り、自分が開業したらどんな医院にしたいのか具体的に考えてみることにしました。そして、インターネットや友人たちから情報収集を始め、数社のコンサルタントに声をかけ、相見積もりをしてから決めました。今では自分の意見をしっかり伝えて、コンサルタントとのもに二人三脚で医院を盛りたてています

また友人からはコンサルタントと直接会える「デンタルショー」などの歯科イベントに積極的に足を運ぶのもおすすめです。こういった場では、ドクター同士のコミュニケーションもたくさん生まれますし、情報獲得にもなるからです。その前にまずは明確なヴィジョンを固めて準備万端の体制で臨むことが大切です!

(インタビューアー:石井)

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