歯科タウン倶楽部通信

激白!歯科医院の落とし穴 Vol.66 歯医者さんも接客業?
コミュニケーション能力の向上で
集患もアップ

開業して2年のKドクターは、技術でも設備にもどこでも負けない自信がありました。以前勤めていた医院でも、他のドクターに比べて技術はトップクラス。技術に見合うよう、設備にもこだわって満を持しての開業だったのです。
開業当初は、予想を上回る集患数でしたが、最近は思うように新患が増えません。つまり、リピーターにつながっていないようなのです。でもKドクターには一つ、心当たりがありました。以前勤めていた医院でよく言われていたことを思い出したのです。
そこで、偶然同じ学会に出席していた前の勤務医院のS院長に、もう一度アドバイスしてもらうことに。

Kドクター「おかげさま開業して2年経ちました」

S院長「医院の調子はどう?」

Kドクター「それが……、最初はよかったんですけど最近は、新患もリピーターもなかなか厳しくて。以前よく院長に言われたことを思い出しました」

S院長「『医療も接客が大切』ってことかな?」

Kドクター「はい。やっぱり技術だけじゃダメなんだってことが身にしみてわかりましたよ」

S院長「キミの腕は確かにピカイチだけど、患者さんとの会話がニガテだったよね……」

Kドクター「どうしても説明するのがニガテで省いちゃうんです。治療はちゃんとしてるし」

S院長「それじゃ、カウンセリングもあんまり?」

Kドクター「簡単にはやってますけど……」

S院長「うちに勤務していたときは、周りのスタッフにもフォローしてもらえたけど、今はキミも院長だからね。"経営"までしっかり考えてニガテなこともしっかりやらないと」

Kドクター「そうですね……。院長はどんなふうに考えているのか、もう一度教えてください」

S院長「簡単に言ったら患者さんに『治療を押し付けられてる』『何をされているのかわからない』っていう不安を抱かせないようにするのが秘訣だよ。つい技術ばっかり追いがちだけど、ただ治せばいいってもんじゃない。これだけ競合医院があったら、選ばれるためにどうしたら……って考えないとね。口コミも大事だから」

Kドクター「カウンセラー的なプラセボ効果も大切ってことですね。歯科医師として接客対応力を向上するにはどうしたらいいんでしょうか」

S院長「キミは診療技術は積極的に勉強しているし、患者対応に関するセミナーとか研修会があるから、参加してみたら?」

Kドクター「今まで必要がないと思ってできるだけ避けてたけど、そうも言っていられなくなってきましたね」

S院長「もともと歯科医療関係者は国語力に自信がない……と思っている人が多いそうだよ。だから、患者に安心を与える言葉づかいを心がけてみて。そうすれば、治療内容の説明だってポイントがわかってくるよ。コミュニケーション力だけじゃなくて、伝えたいことをどんな順番で組み立てたらスムーズに進むのかっていう構成力も教えてもらえるよ」

Kドクター「なるほど……。受けてみようかな」

S院長人の心を治療だけじゃなくて、言葉でも掴むってことだね。キミみたいに技術があるドクターに、コミュニケーション能力も備わったら、鬼に金棒ってことだよ」

Kドクター「ありがとうございます」

イメージ

Kドクターは、早速あるセミナーへ行ってみたところ、今まで自分に足りていなかったことがよくわかったそうです。自分が経営者になってみてやっと理解できた! と目からうろこだったそう。
今は受付スタッフや歯科衛生士にも受講してもらって、明るくて相談しやすい医院づくりを目指しています。以前から来てくれていた患者さんからも「雰囲気が変わりましたね!」と言われて、うれしくなったそうです。以前の患者さんはもちろん、口コミで新患数も戻り始めたんだとか。

インタビューアー:石井