Vol.74:春は出会いの季節! 新卒衛生士さんを迎えるために力を入れたいこと
- 激白!歯科医院の落とし穴
投稿日:2018/10/21
最終更新日:2019/11/11
投稿日:2018/10/21
最終更新日:2019/11/11
Kドクターの医院では、新しいスタッフとして、この春、歯科衛生士学校を卒業する新人さんを迎える予定です。
実はこれまで経験者だけを採用してきたので、人材教育について考えたことがなく、新卒さんへの対応には、ちょっと不安を感じています。一体、どんなことに気をつけたらいいのでしょうか。先輩ドクターに聞いてみることにしました。
Kドクター「予防歯科にもっと本格的に力を入れるために衛生士を増やそうと思って、春に卒業する新卒を採用することにしたんですが……」
先輩ドクター「それはいいことだね。メインテナンスやクリーニングをたくさん受け入れるには、衛生士の力が頼りになるし」
Kドクター「でも、まったくの新人を採るのは初めてだからどうしたらいいのかわからなくって。教育面で何か注意することはありますか?」
先輩ドクター「そうだね……。うちも前に新人さんを採ったことがあるけど、当然、社会人経験はほぼゼロだから、技術面よりも、社会人としての考え方を身につけてもらうにも根気が必要だと思ったよ」
Kドクター「やっぱりそうですか……」
先輩ドクター「今は、歯科医院でも受付なんかをAI化して、スタッフ数を減らして運営しているところもあるけど、やっぱり僕たちの仕事には人にとしての豊かさというか、人間力は必要不可欠だよね。人にしかできないことはたくさんあるから」
Kドクター「同感です。最初はどんなふうに接していきましたか?」
先輩ドクター「実は、早く一人前になってもらいたくて、かなり業務を詰め込んでしまったんだ。そしたら、辞めると言われちゃってね……」
Kドクター「そうでしたか……」
先輩ドクター「まずは、実技はもちろんだけど医院の診療方針をしっかりと理解してもらうことが大切なんだってこっちも考え直したんだ。うちでは、ミーティングで悩みごとでも何でもいろんなことを話し合うようにしてるんだ。そういえば、研修費が潤沢じゃなかったから、ベテランの人にだけ技術向上セミナーを受けてもらったら、受けなかった人とのモチベーションに差がついてしまって失敗した……なんてこともあったよ」
Kドクター「なるほど」
先輩ドクター「痛感したのは、スタッフが一緒にボトムアップすること。今は、無料の研修もあるから、積極的に参加してもらうようにしてるんだ。接遇セミナーなんかは、自分たちだけでなかなか学べないからおすすめだよ」
Kドクター「何か変わりましたか?」
先輩ドクター「全員が同じ講習を受けて共通の知識を持つことで、今まで個々に動いていた足並みがちゃんと揃うようになったね」
Kドクター「全員で同じベクトルに向かうことができれば、意思疎通もスムーズになりますね!ありがとうございました」
Kドクターは、改めて医院コンセプトを見直し、スタッフと共通認識を持ち、新人さんが仕事をするうえで戸惑わないようにミーティングを重ねました。個人で積極的に仕事を見つけることも大切ですが、医院全体でモチベーションをアップすることに成功し、今では、スタッフが増えることを心待ちにしているそうです。
うです。インタビューアー:石井